リボ払いの高い金利から、借り換えで脱出しよう。
月々に決まった額の返済で済むリボ払いはとても便利なサービスです。
しかし同時に使い続けていると、金利がとても高くなってしまう可能性のあるものでもあります。
現在既にリボ払いを使い続けてしまい、高い金利で返済をしている人には、リボ払いよりも低金利な銀行カードローンでお金を借りて返済する、借り換えをおすすめします。低利な銀行カードローンで借り直すことで、金利の低利化を図ることができるのです。
今回はそんな借り換えを利用したリボ払い脱出から、リボ払いについて基本的な知識まで、簡単にご紹介していきます。
目次
そもそもリボ払いとは?
何かの商品を購入し、支払いにクレジットカードを利用した際には、一括や分割など支払い方法を決める必要があります。
リボ払いは、その際に選択できる支払い方法の一つです。クレジットカード会社によっては、購入時は一括払いにした場合であっても、後からリボ払いに変更することもできます。これを利用して、購入時は一括にしておいたものの返済がきつくなってしまい、後からリボ払いに変更する人もいるようです。
リボ払いは毎月5千円や1万円など、一ヶ月ごとに決まった金額を返済していきます。この時の返済額はリボ払いの残高によって変動します。20万円以下の支払い残高であれば毎月5千円の返済、50万円以下であれば毎月1万円の返済といった形です。
リボ払いの仕組み
リボ払いの中にも種類があります。
大区分で二種類、更にそこから中区分で四種類に分かれ、またそこから小区分でハ種類の方式に区分されます。
大区分は、「定額方式」か「定率方式」かによる区分です。「定額方式」は毎月3千円や5千円、1万円といった一定額の返済を行う方式です。もう一方の「定率方式」は、借入している残高の2%、5%といった一定の割合で返済する方式です。
中区分では、大区分の返済方式における利息の取り扱い方で種類が分かれます。「元利方式」では、毎月の返済額に利息が含まれます。一方で「元金方式」では、毎月の返済額に利息を含みません。この利息の取扱い方式によって、四つの種類に区分が分かれます。
小区分では、中区分での返済方式において、借入残高に応じて毎月の返済額をスライドさせていく「残高スライド」と呼ばれる仕組みを適用するか、適用しないかで種類が分かれます。この結果、リボ払いの返済方式は、全部で八種類の区分に分かれます。
これらの返済方式はカードローンの商品説明書において必ず明記はされています。しかし利用者にとっては、そもそも返済方式の名称や「どの区分」で表記するかの統一が行われていないため、非常に理解し難いのが実情です。
近年、多くのカードローンでは「残高スライドリボルビング方式」が返済方式として採用されているようです。この「残高スライドリボルビング方式」という返済方式は、小区分では「元利定額方式」と「元利定率方式」に分かれます。この二つの内、特に多くのカードローンでは、「残高スライド元利定額リボルビング方式」が採用されているようです。
非常に長い名称の「残高スライド元利定額リボルビング方式」ですが、ここに組み込まれている名称を一つ一つ説明すると、以下のように分けられます。
一つ目は「残高スライド」です。これは、借入の残高に応じて、返済額を段階的にスライドさせて調整、変更を行う仕組みです。この仕組みが働く結果、借入時から完済まで同じ返済額ではなくなります。これは返済が進むほど借入残高減っていくため、その残高に応じてスライドが発生し、返済額が減少するためです。
二つ目は「元利」です。これは利息を含めた金額で毎月の返済額を契約し、その契約に従った返済額で返済を行う方式です。
三つ目は「定額リボルビング」です。これは毎月の返済額を3千円や5千円といった一定額に定め、その金額を返済する方式です。返済金は元金と利息の両方に充当されます。
これらの三つが組み合わさったものが「残高スライド元利定額リボルビング方式」です。返済額が一定のリボ払い方式でありつつ、借入残高によって返済額が減少するスライド方式が合体した返済方式ということです。
借り換えを行うことによるメリット
リボ払いから銀行カードローンに借り換えを行うことには、以下のようなメリットがあります。
一つは、金利が下がることによって当然、支払総額が減少します。毎月の返済額も減少するので、生活に余裕も出てきます。浮いた利息を更に繰り上げでの返済にも回すことができるようになるので、返済スピードも上がります。
この返済スピードの向上は、借り換えを行うことでの最大のメリットということができるでしょう。なお、繰り上げ返済がリボ払いでそもそも可能なのか、という点については後ほど解説します。
もう一つは、返済を一本化できる場合があるという点です。複数のクレジットカード会社でリボ払いを行っている場合、返済日が別々になってしまうことがあります。この返済日が多くあるほど、うっかり返済日を忘れてしまう可能性が出てきます。借り換えで一社に纏めることできれば、返済日が一つになり、返済日を忘れる可能性を下げることができます。返済日を忘れて、返済を延滞してしまうリスクを減らせることも、借り換えを行うメリットの一つです。
リボ払いなのに「月一回の定額返済」以外の繰り上げ返済はできるの?
リボ払いの特徴は月一回の定額での返済です。このため、それ以外の繰り上げ返済はそもそもできない、と思っている人も多いのではないでしょうか。
確かに、月一回の定額返済という返済方式を別の返済方式に変更することはできません。しかし、他の返済方式を追加して、返済することは可能なのです。
多くのカードローンでは、リボ払いでの返済を行う中で、臨時収入が入ったり資金に余裕のある時に任意で返済を行うことが認められています。この利用者が任意に行う返済は「任意(随時)返済」と呼ばれています。一方で、契約の際に返済日として定めた期日に、定額で毎月返済する方法は「約定返済」と呼ばれます。
要するに、この「約定返済」を別の返済方式に変更してしまうことは認められないのですが、追加で「任意返済」を行うことは認められるということなのです。
任意返済(繰り上げ返済)のメリットとデメリット
任意返済は「繰り上げ返済」と呼ばれることもあり、この名称ならば聞き覚えのある人も多いのではないでしょうか。
この繰り上げ返済はさらに、借入残高を一括で全て返済してしまう「全額繰り上げ」と、借入残高の一部だけを返済する「一部繰り上げ」に分かれています。
繰り上げ返済のメリットとしては、「利息の削減」や「総支払額の減少」「早期完済に繋がる」ことが挙げられます。なぜこのようなメリットが発生し得るのかというと、返済金の充当方法が約定返済と任意返済で異なるためです。繰り上げ返済では、返済金は全額が元金の返済に充当されます。一方で約定返済では、返済金は利息に充当した後、その残金だけが元金へと充当されるのです。
借入後の早期段階では、借入残高が多く利息も高くなります。このため、約定返済での返済金のほとんどは利息に充当されてしまいます。しかし繰り上げ返済を利用すれば、元金へ返済金を全て充当することができるのです。これにより元金が減少すれば、借入残高に対して発生する利息も減少します。その結果として総支払額も、予定されていた金額より減少することになるのです。
一方で、繰り上げ返済にデメリットがないわけではありません。
一つは返済の負担が大きくなることです。繰り上げ返済をするためには、当然のことながら定額返済以外で更に返済するお金を作る必要があります。このため繰り上げ返済を行う時には、その月の負担が大きくなるというデメリットが発生します。
また、繰り上げ返済で負担がかかりすぎると、本来行わなければいけない約定返済にまで影響が出る可能性もあります。繰り上げ返済の結果、約定返済ができなくなってしまっては元も子もないため注意が必要です。
もう一つのデメリットとして考えられるのは、金融機関によって繰り上げ返済の規則が異なる場合があることです。金融機関によっては手数料が必要になる場合もあるため、自身が利用している金融機関の規則を確認することが大切です。
まとめ
リボ払いの残高が多い場合、返済スピードを上げるためには繰り上げ返済を利用する必要があります。
しかし、無理に繰り上げ返済を行って、月の負担が増え過ぎては元も子もありません。
借り換えを行うことで金利の低利化を図りつつ、借りたお金を繰り上げ返済に当てることで無駄な利息をなくすことが、リボ払いからの脱出の近道になるでしょう。”