増加する借金依存症!原因や解決策は?

アルコール依存症やギャンブル依存症とともに増えているのが、今回取り上げる借金依存症です。借金依存症の方の場合、カードローンや消費者金融といったサービスを頻繁に利用するようになり、いつの間にか借入金が増えてしまうのが問題です。こういった借金依存症の原因や解決方法について、ここではお伝えしていきましょう。

目次

借金依存症に陥ってしまうのはなぜ?

借金依存症の原因としてとくに多いのが、買い物依存症が関係しているケースです。買い物依存症は、ストレスなどが一因になると言われており、女性に多い傾向があります。

クレジットカードやキャッシングのサービスなどを利用して、限度額まで買い物をしてしまうのが、このような買い物依存症の方の1つの特徴です。この手のクレジットカードを頻繁に利用していると、当然のことながら収支のバランスが崩れてきます。毎月一定の給料をもらっている方の場合でも、返済に追われて生活費が足りなくなってしまうといったこともあるでしょう。

このような場合、カードローンや消費者金融などに手を出してしまうのが借金依存症の方の傾向です。足りなくなった生活費を補うため借り入れをしているうちに、借金が高額になってしまうケースも少なくありません。なぜ、必要以上に買い物をしてしまうのかは人それぞれですが、多くの場合、精神的な問題が深く関わっています。

例えば、家庭や職場のストレスや心の空虚感を癒すために買い物をする、などはよく見られるパターンです。このような買い物依存症が悪化すると、欲しいものを購入するためにお金を借りることも厭わなくなります。アルコール依存症などと同様に、買い物やお金を借りるという行為をやめられなくなるのが、借金依存症になってしまう1つの原因です。

こんな傾向がある方は依存症予備軍かも?注意したいポイントは?

借金依存症のリスクが高いのが、例えばストレスを感じたときについ衝動買いをしてしまう方です。品物のジャンルを問わず、手元にあるお金を買い物で使うと何となくすっきりとするという方は、少し注意をしたほうが良いかもしれません。

ストレスを感じると、大抵の方は何らかの方法でストレスを解消する術を考えます。好きな食べ物を食べる、ゆっくりとお風呂に入る、などもストレス解消の1つの方法になるでしょう。借金依存症や買い物依存症になりやすい方の場合は、こういったストレスを感じたときにまず買い物に走る傾向があります。収入の範囲を超えた高価な買い物をすることやお金を使うことが、1つのストレス解消になるわけです。

欲しいものを購入したときには誰でも少なからず幸せな気持ちになるものですが、依存症の方の場合は一般の方とは購入する品物の金額や買い物のペースが違います。お金を使うこと自体が快感になっているため、場合によってはさほど欲しくないものにも大枚をはたいてしまうケースがあるのが問題です。

キャッシングやカードローンなどですぐにお金を手に入れられることも、借金依存症の方にとっては1つの癒しになります。キャッシュディスペンサーに行けば、いつでもお金を貸してもらえるため、借金をしているという感覚が麻痺してしまうのも症状を悪化させる要因です。

借金依存症になるとどうなる?

借金依存症の怖いところは、途中でお金を借りるということをやめない限り、負債の残高がどんどん増えてしまうことです。アルコール依存症の場合は、過度の飲酒によって体が蝕まれていきますが、借金依存症の場合は自分の財産や家族、信用に悪影響を及ぼす可能性があります。

カードローンを始め、消費者金融などのサービスからお金を借りると、借り入れ残高に応じた利息が発生します。この手のサービスは概して利息が高めに設定されているため、返済が遅れると負債の残高が大幅に増えてしまうのが厄介なところです。

返済の期日までに支払いを済ませるために、新たに別なカードローンを利用する方も多く、多重債務の状態に陥ってしまうケースも少なくありません。負債の残高が大きくなるに連れて返済が難しくなりますので、精神的なプレッシャーも大きくなるでしょう。万が一、返済ができなくなってしまうと、財産や給料の差し押さえなどの大ごとにもなりかねません。こうなると、離婚や別居といった家庭問題に発展する場合もあります。

返済が滞っている場合は、信用情報機関にも情報が登録されるため、信用が著しく低下してしまうのも借金依存症のデメリットです。

借金依存症の解決策1精神的なケアを受ける

借金依存症を改善するためには、まずは自分の問題行動にストップをかけるのが先決です。どうしても買い物や借金をするのがやめられないときには、心療内科や精神科などの医療機関で相談してみるのも1つの方法になるでしょう。

まださほど借金が増えていない場合は、このような専門家のサポートを得ることで、生活の立て直しができるケースもあります。依存症の治療を専門に行う医療機関や自助グループを利用すれば、自分のつらい症状を理解してもらえることが多いです。

同じような悩みを抱えている方や、実際に借金依存症を克服した方と交流できる場合もあり、精神的な面でもいろいろな収穫があるでしょう。借金依存症には1つの行動パターンがありますので、症状に詳しい専門家や体験者からアドバイスを得るのも良い方法になります。この手の依存症は、幼少時のトラウマなどが一因になっている場合が多く、根本的な解決を目指す上でもプロのサポートを得ることは大切です。同じような行動を繰り返さないためにも、問題を根本からケアできるような方法を考えましょう。

借金依存症の解決策2債務整理をする

返済が難しいほど借金が増えてしまったときには、思い切って債務整理をするのも1つの方法かもしれません。債務整理をする場合、状況に応じて幾つかの方法の中から選ぶことができます。例えば、法律のプロのサポートを得て支払い額や支払いのペース、負債の残高などについて相談ができるのが、任意整理と呼ばれる方法です。

このような方法を取れば、可能な範囲で借金を返済していくことも不可能ではありません。また、特別調停は、裁判所が金融機関との間に入って調停を行います。この場合も、返済方法や返済額などについて相談ができます。

また、個人再生は、負債の金額を減らせるのが1つのメリットです。返済する金額を減らした上で分割払いの手続きができますので、最終的に借金を完済できる可能性が高くなります。自己破産の場合は、負債がすべて免除されるのが特徴です。ただ、この方法では家などの財産を現金化して支払いに充てる必要があるため、持ち家を手放すなどの選択がときに求められてきます。債務整理をすると、信用情報機関に情報が登録されることになります。

したがって、新たにカードローンなどで借り入れをすることはできません。こういった点は一見デメリットに見えるかもしれませんが、借金依存症の方にとっては1つのメリットにもなります。借り入れができなくなることで、借金が増えるのを防ぐことができるわけです。

まとめ

今回ご紹介した借金依存症は、一度陥ってしまうとなかなか改善が難しいのが難点です。問題行動をやめられそうにないときには、早めに専門家のサポートを受けるのがベストでしょう。無料で利用ができる電話相談なども増えていますので、不安を抱えているときには利用してみてはいかがでしょうか。

1人で悩んでいるよりも、やはり専門家からアドバイスを受けたほうが良いアイデアが浮かびやすくなります。最適な選択はその方によって違うため、まずは自分のケースに合った方法を落ち着いて考えてみましょう。

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