【自己破産の手続き・流れについてポイント解説】裁判における免責審尋と陳述書(反省文)作成時の注意点について

自己破産することを決定した場合、どのような点に注意をすれば良いのでしょうか。自己破産の申請から、免責決定までの道のりには、いろいろ考慮しなければならない点が有ります。特に免責審尋と陳述書は、免責決定に関わるとても重要な要素です。免責審尋への対処と、陳述書の書き方を誤ることは避けなければなりません。対処の仕方がわからず不安な時には、弁護士に相談してみましょう。

目次

自己破産手続きの流れとは

自己破産することを決断したならば、最初に弁護士に相談をしましょう。自己破産手続き自体は自分でもできますが、いろいろと難しい点が多く、ほとんどの人が弁護士に依頼をしています。特に、債権者からの取り立てが心配ならば、弁護士に相談をするのが一番です。というのは、弁護士が受任通知を債権者に送付することで、債権者からの取り立てがストップするからです。これにより、借金の返済もストップするので、毎月の心労からも解放されることになります。
  
弁護士に自己破産手続きの依頼をしたら、裁判に必要な各種書類を弁護士が用意してくれます。これらの書類を作成し、用意が整ったら、裁判所へ提出します。これが自己破産の申し立となります。申し立て後は、担当裁判官から破産審尋を受け、裁判所からの破産手続き開始の決定通知を待ちます。その後、裁判官から免責審尋を受け、問題が無ければ免責許可の決定が下されます。ほとんどの場合、免責は許可されますが、提出した書類に不備やウソの供述があったり、審尋のさいの心証が悪かったりすると、不許可になることもあります。

裁判官の心証を悪くしないために

免責決定の判断は裁判官が行います。各種書類を通して、おおよその事情は伝わっていますが、それだけではなく、本当に反省をしているのかどうかも大事な判断ポイントになります。特に陳述書の内容や、免責審尋での受け答えが、裁判官の判断を左右します。陳述書(反省文)とは、自己破産を決断するまでの経緯、「破産申し立てに至った事情」を詳しく記入した書類のことです。この書類はとても大事な判断材料になるので、できるだけ詳しく記入する必要があります。
  
陳述書(反省文)には、借金が発生し、それが増大した原因や、支払い不能になった時期などを、時系列順に分かりやすく記入しなければなりません。この陳述書の内容に嘘があったり、いい加減な書き方だったりすると、裁判官の心証が悪くなる可能性が生じます。上手な文章にする必要はありません。しっかりと分かりやすく、借金が増えていった経緯と、返済不能に陥った状況を記入することが大事です。乱暴な字や、あやふやな書き方にならない様に注意しましょう。

免責審尋にもしっかり対応しよう

免責審尋とは、裁判所において裁判官から受ける質問に、自己破産を申請した本人が答えるというものです。この審尋は、免責の決定に関わる重要なポイントになっています。審尋という言葉は、裁判に詳しくない一般人にとって、あまり馴染みのない用語だと思われますが、裁判官にとって大事な判断材料になるので、しっかりとした対応が必要になります。この免責審尋は、当事者本人が受けなければなりません。弁護士を代理に立てるというわけにはいかないのです。
  
また、免責審尋が行われる日には、遅刻や欠席が許されません。借金が返済不能になったことを、いかに反省しているかどうか裁判官が判断します。無断で欠席したり、遅刻をしたりするようでは、反省をしているとは見なされません。もしも不可抗力な事態が当日起こったら、速やかに弁護士に連絡をして判断を待ちましょう。免責審尋自体は、15分から30分ぐらいで終了しますし、特に難しい質問が下されるわけではありません。誠意を持った態度で受け答えをしていれば、問題ないものです。

自己破産手続きで不安があれば

自己破産を決心するに至るまでは、いろいろと悩み、苦しむことが多いものです。それらの苦しみから逃れ、新たな決意で新生活に臨むために、自己破産という制度があるのです。生活態度を見直し、二度と同じ過ちを繰り返さないことが大事です。もし自己破産手続きで不安や不明なことがあったら、弁護士に相談をしてみましょう。きっとお役に立つでしょう。

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